これまで見てきたループ物は、タイムスリップだったり事情はあるものの主人公の意志で行われたものではなかった。しかし今回のループは主人公が被害者救済プログラムに応えて自らの意志で行ったもの。繰り返される体験はあくまでその脳内で起こったこと。犯人の溝口ですら本当の犯人かどうかもわかってはいない。そのため唯がなぜ殺されたのかもわからないまま。いずれも岩森が知る範囲の情報でしかない。こんな救済法はないよね。一時的な精神の安定とか、加害者への強い復讐心の軽減とかは期待できるのかもしれないけど、近親者を亡くした喪失感とか、死の原因追及には全く役に立たない。現実世界に戻ってきたとき、偶然犯人に出会ってしまったらどうするんだろう。実現しそうにはないけど若葉竜也と伊勢谷友介の掛け合いが楽しく面白かった。でもやっぱりなぜ唯は殺されたんだろう、気になるなあ。
