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コロニアの子供たちのよもぎのレビュー・感想・評価

コロニアの子供たち(2021年製作の映画)
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「オオカミの家」がアマプラレンタルに来ていたので予習がてら。

1961年ナチスの残党であり小児生犯罪者であるパウル・シェーファーがチリ南部に築いたコミュニティ『コロニア・ディグニダ』。醜悪な正体を隠して無償で教育を受けさせ十分な待遇を与える事を条件に母の元を離れ預けられたチリ人の少年パブロの視点で描かれる一人の男によって洗脳と監視と懲罰(拷問)により支配されるコミュニティの地獄の如き異様な様相。

「オオカミの家」に興味を持ってからWikipediaでコロニア・ディグニダの記事はざっと読んだけれど懲罰の様子とか女性達の扱いだとかは比較的マイルドに描かれていた気がした。とはいえ胸が悪くなる程気持ち悪い。永遠のおじ様とか控え目に言って最上級の悪夢。吐き気がする。

映画だとパブロとルドルフが逃げ出した所で終わっているけれど、他にも何人かコロニア・ディグニダから逃げ出していて公的機関に訴えた人も居たけれどパウル・シェーファーが既に根回し済みかつ其方の信頼を得ていた為信じて貰えなかった、なんていう糞エピソードも思い出されて暗澹たる気持ちに…。
それが無くともラストの字幕で一気に胃が重くなる、事実ならではの救いの無さと胸糞悪さが本当にしんどい。2010年て…。ここから「オオカミの家」に入るので多分更にしんどくなります。
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