ヒューマンミステリー。
吉田修一の同名小説が原作です。
吉田修一印の映画化作品は、推し並べてパワフル。
歴史的事件との関連を想起させつつ、人間の本質が描かれます。
実際の事件に関して、吉田修一流の解釈も加わるので興味深いですね。
また、それまで見えてなかったその役者のすばらしさが引き出されるような気がします。
やっぱり主演の2人、松本まりかと福士蒼汰が素晴らしかったです。
犯人探しより、この2人がどうなっていくかという興味で観続けられます。
圧倒的な演技により、2人とも好きになっちゃいましたよ〜
湖畔に建つ介護施設で、100歳の老人が亡くなっているのが早朝に発見された。
老人は介護度が高い状態。
自殺はありえない。
何者かに殺害されたに違いない。
余命いくばくもない寝たきり老人を殺す動機は何か。
地元警察は、介護に疲れた内部の者の犯行という筋書きを書く。
その線で、若手刑事の濱中圭介(福士蒼汰)とベテランの伊佐美佑(浅野忠信)は、ねちっこく取り調べを行なっていく。
特に1人の介護士・松本郁子(財前直美)を追いついめる。
圭介は捜査方針に疑問をもつものの、ベテラン刑事の伊佐や上層部には逆らえず、鬱屈した思いを募らせていく。
そんななか、圭介は、介護職の豊田佳代(松本まりか)に対して歪んだ欲望を抱くようになる。
佳代も佳代で、満たされない空虚な思いで生きている。
佳代も圭介の支配に身を委ねるようになる。
一方で、記者の池田由季(福地桃子)は、過去に隠蔽された薬害事件が、今回の事件に関係していることに気づく…