Tanaka

ローマの休日 4K レストア版のTanakaのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

映画館で映画を観る体験の素晴らしさを感じさせてくれる一本だった。


とにかく映画のオーラが凄い。もちろん50年代なのでCGは一切無しで全て本物のローマ。

これは有名な映画監督が映画を映画館での鑑賞にこだわる訳だと納得した。

アラビアのロレンスを家で観たときに感じたオーラよりも凄まじいものを感じる。テレビだけでは決して出来ない体験をした。


特にラストの辺りは涙は出ずにただ言葉にならずに呆然としていた。最後の宮殿を歩く画は本当にカッコいい。

モノクロ撮影なのは監督の希望ではなかったようだが、情報量が減ると役者の演技などの画面に集中力が向いていつもより一段深い見方だった。


なぜこんなに面白いのかと考えてみたら
ビルドゥングスロマンだからなのではと。
つまり主人公がさまざまな体験を通して内面的に成長していく過程が面白い。

アン王女は王室の職務の退屈さに耐えられなくなり飛び出して行きましたが、最後には大局を見て恋愛を諦め仕事を選びました。
この王女の成長の部分が分かりやすく描かれているからこそ、こんなに感動する。


間違いなく人生のベストに入る映画。
Tanaka

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