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パラダイスの夕暮れのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

ゴミ収集の男とレジ打ちの女の恋を描いた作品。

カウリスマキ作品としては、かなり初期の作品ではありますが、後の作品にも共通するモチーフが沢山出てきて興味深かったです。
中でも、不器用な男の恋が主軸になる辺りは、『愛しのタチアナ』の原型とも言える作品なのかもしれません。

主人公のシャイな性格は、時に滑稽で可愛らしくも見えるものの、あの年齢でまともなコミュニケーションが出来ない…名前すら教えてくれないのは恋愛云々というより、人として心配になってしまいました。
一歩間違えたら、ストーカーになりかねないですよ、この人。

「言葉がなくても愛は通じる」というカウリスマキの信念は分かりますが、あんな無口な男のどこが良いのか、さっぱり分からないし、あまり共感は出来なかったかな…。
個人的に恋愛は相手を理解したり、されたりする中で育まれるものだと思うので、そこをすっ飛ばしてしまうカウリマスキの恋愛観はどこか独りよがりな気がして、イマイチ乗れないのでしょう。
映画自体は面白いと思うんですけどね。
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