パラダイスの夕暮れの作品情報・感想・評価

パラダイスの夕暮れ1986年製作の映画)

SHADOWS IN PARADAISE

製作国:

上映時間:80分

4.0

「パラダイスの夕暮れ」に投稿された感想・評価

放っておいたら何をしでかすか分からないカウリスマキワールドの住人たちが陰日向にそっと花咲かせる歓びを共有できる人々に送った人生エールの大傑作 アキ・カウリスマキ「パラダイスの夕暮れ」

「いつ、どこで、何」が起こってもおかしくない、と充分に自覚しておりながら、実際にその場に立ち会ったときにそんな自覚が実は何の役にも立たないと更に自覚の上乗せをしたときに映画を観る歓びを味わえていた私たちですが、「誰が 何を」しでかすか分かったものではない、と思わせて実際に「誰かが 何かをしでかした」場面に遭遇すれば私たちを含めた他者というものは本当に無力な存在でしかなく、生きるとは、人生とはまさにこういうことだ、と映画を観る事で自覚させてくれるのがカウリスマキ作品です。
マッティ―・ペロンパーとカティ・オウティネンの相思相愛の想いが同時に弾けた瞬間、ああこのふたりは散々何やらをしでかし尽くしてようやく結ばれるんだなと確信出来た時、その場に居合わせた事に誰もが幸福に思います。
それまで比較的身近な市井の男女と感じていたビリーワイルダー「アパートの鍵貸します」のシャーリーとジャックの二人さえどこか他人事のようにふっと希薄なる瞬間です。
「パラダイスの夕暮れ」はそのタイトル通り陰日向だけにそっと花咲かせる幸福を充分に自覚できる者に捧げられています。
21世紀の私たちが観るべき本当の意味での人間賛歌映画です。
荒野

荒野の感想・評価

4.0
マッティ・ペロンパー×カティ・オウティネンという(悲しいことにもう見ることはできないが)最高過ぎる安心過ぎるカップリングに、意外に長髪も似合うサカリ・クオスマネンと、キャストだけでもう満腹。前半、マッティ・ペロンパーが作っている料理がマジで美味しそうで、見る度そこで止めてしまう。角材で殴られるシーンは本当に痛そう。
GvwpzjxU01

GvwpzjxU01の感想・評価

4.6

このレビューはネタバレを含みます

素敵な''わかりやすい''にニヤニヤ
浜辺のふたり
彼女が彼の部屋へ戻りレコードの針を落とした瞬間、流れる音楽のかなしいことったら。吹き出して笑っちゃった。
マイ ディア マッティペロンパー
Tyga

Tygaの感想・評価

3.9
一見、彼女の決断は「妥協」にも見えるが、そうではなく「適当」だと思ったということだと思う。

シングルの部屋をふたつとった夜、ドアの方を見る視線ひとつで彼女の気持ちの変化がわかる。

「満室」に「満席」ばかりの都会は住みづらい。

「毎日イモだ」
おかもt

おかもtの感想・評価

4.6
社会的地位が低い所謂ルーザーな主人公が、気まぐれな女の人に振り回されまくるお話です。

アキ・カウリスマキの映画の男は、ほとんどが無愛想で不器用でユーモアのないようなやつばかりでした。
この作品もその方程式が当てはまっていて、デートに誘うくせにほとんど何にも喋らないし。
やけど愛情は底なしに深くて、どこか嫌いになれないキャラクター。


夜や朝焼けのシーンがやけに印象に残りました。

終始オフビートな会話が、夜に小声で話してるような。
そんな映画でした。
足元見られてそれが腹立つ、人並みのものを手に入れたいという気持ちがつよい女と、そもそも足元見られても気がついてるのかどうかすらよくわからない男(たぶん嫌というほど気がついている)。

なんだか表情や感情表現が乏しいように見えてちゃっかり人々しい(謎の造語ごめんなさい笑)。まゆげなしとかおおげさなヒゲもわざとなのかな❔それにも関わらず、何を考えてるかはとらえやすい。
徹底的に俯瞰させる作品かなと思いました。みててあいたー❕ってならない。カメラワークとかがそうさせるのかな❔名前もほとんどでてこなかった記憶。

気になったのは男の友人なんだけど、イマジナリーにしか見えなかった。他の人はどう見えてたか気になるな。
ブルーに始まり、マスタードカラーが印象に残る作品でした。
浜辺のシーンがすごい好き。

不器用な男が恋愛を頑張る話好き好きボーイズとしてはめちゃくちゃキュンキュンする映画だった。

フィンランドの人が無表情なのか、カウリスマキ映画に出てる人が無表情なのか、分かんないな。けど、ずっと真顔なので少しでも感情が顔に出ると、それがスッと伝わってくるのが良い。

ちょっとだけ出てきた妹が可愛かった。
minyamoom

minyamoomの感想・評価

4.0
あー好きだなこの映画。

カラマリユニオンに続けてみたから、こいつフランクやん!て突っ込みながら鑑賞したよ。


でてくるフィンランドの街並みがけっこう田舎、というか物悲しい感じで、これはフィンランドの田舎の方なのかな、と思って映画の中にでてくる建物のHAKANIEMENHALLIてやつ検索してみたらハカニエミ?、ちゃんとヘルシンキのど真ん中っぽいなあ。フィンランドってそんなに都会な感じではないのかな、行ってみたいなあ、何月に行くのがいちばんいいのかなあ

ごみ収集人として働くニカンデルと、スーパーのレジ打ちのイロナ。そんなけっして裕福ではない、美男美女でもない、若くもない、労働者階級のふたりの恋物語。

とにかく、ともだちのメラルティンがいい味だしてたよ。お金かしてあげたり、相談に乗ってあげたり、病院まで迎えに行ってあげたり。

ニカンデルが、彼女がいま家にいるんだ…でも仕事あるしな…とか言って、メラルティンに水くさいな!て言われた後の悪いな、ていうときの笑顔がとってもかわいい。

すごくいい話!ていうわけでもないんだけど、見終わったあとに心がほんのり暖かくなる、とてもいい映画。



酒とは古い付き合いだ。
モーニングセット
同僚のピアス
黄色いコートにスカーフ
君に会いたい いつも 今すぐにでも
KK

KKの感想・評価

4.7
カウリスマキのなかでも最高傑作の一つ
small potatoesのペロンパーは見るたびに唸ります
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