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パラダイスの夕暮れのhabakariのレビュー・感想・評価

パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)
3.5
『マッチ工場の少女』ほどではないがブレッソン味、そして小津味が強い。あと少しアメリカン・ニューシネマ。青い車を捉えた移動撮影とかは、その後のカウリスマキ作を踏まえると少し違和感がある。まだ独自のスタイルを確立できていない印象。
ただ引きのショットがことごとく強いのは流石。ラストの曇天をゆく大型船の宙吊り感も味わい深い(特に夜景)。
謎の英語教室でのリスニングからの翻訳スピーキング→服屋への訪問の流れが良いし、そこでは二人が結びつかないのも底意地が悪くて好きだ。
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