後の作品から遡って観ると、カウリスマキのスタイルがまだ出来上がっていない感も否めない。
音楽センスや台詞回しなど”らしさ”は垣間見れるが、映像の構図がまだ確立されていない感じ。
ストーリーもカウリスマキらしいが、単調さが目立つかな。落ちぶれた人間同士の恋愛において、戻って離れてを繰り返すのみなので…。
カウリスマキの創成期は、ひよっ子だったんですね(笑)
それでも、
「いくらで泊まれますか?」
「朝食つきで300です」
「朝食なしでは?」
「同じです」
「・・・では泊まります」
「無理です。満室です。」
「もったいぶって!」
こういうやり取りを淡々と進めるユーモアセンスはさすが!