COME

哀れなるものたちのCOMEのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
4.0
跡形もなくこの作品をボロボロにしたい気持ちと、スタンディングオベーションをしたくなるような作品だった。

今年もそろそろやってくるアカデミー賞。
オッペンハイマーに次ぐ11部門ノミネートということもあり
初日に鑑賞へ。
劇場に着くとなかなか見ないような人数が既に物販売り場に並んでいて
仙台でこんなに映画に興味がある人いるの?!
昨日オンラインから予約した時は5人もいなかったのに!
と嬉しくなるも束の間、皆が持っているのは何やら少し大きめの箱。
よく見るとガンダム、、、、、、そう、みんなが見に来ているのはガンダムだった。
とても悲しい気持ちになりながらも、映画業界が潤うなら、なんて思いながら鑑賞。

ど真ん中のフェミニズム映画。しかもみんなが目を背けてしまうような、いままではオブラートに包んで描いてきたような内容もド直球に描く。
フェミニズムもフェミニストも嫌いではないが、
都合良いところは男女平等、女性に都合が悪いところは適性の差だから男がやれ
という現代の「男女平等」の欺瞞に満ちたフェミニストが多い気もする。

僕は昔から言っているが、男女平等なんてあり得ないと思っている。
男女どころか個々がそもそも平等じゃない。それぞれの得て不得手を補って
人生という道を平らに等しく生きやすくすることが大事だと思っている。

映画の中で起こるいくつもの不可解な行動があり賛否は分かれると思うが、始まりから終わりまで一貫して描かれていることには深く共感し、見終わった後に今までとは違う晴れやかな気持ちになった。

そして、こんな映画この世からなくなればいいのにと思った
この作品が評価されるということは、現時点でそのような世界になっていないということだ。
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