いんそむにあ

哀れなるものたちのいんそむにあのネタバレレビュー・内容・結末

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

TOHOシネマズにて鑑賞。

胎児の脳を移植されて蘇生した女性が外の世界に触れる事で成長していく。

まず、この不思議な役を演じきったエマ・ストーンが素晴らしい。幼児同然の無邪気な序盤から終盤の成長して自立した女性像までの移り変わりが自然過ぎて変わっていっている事を観ている間意識することすらなかったのは演技力の高さゆえだろう。

作品の雰囲気は、最初の方がモノクロ映像ということも手伝ってフランケンシュタイン的な怪奇性も感じられて好みだった。

ただ、おそらくフェミニズム的なテーマに流れ込んでいく後半の展開に正直、唐突な印象は持ってしまった。あの"夫"の人物像は男の自分から見ても不快なクズ野郎であり何らかの制裁は下してほしいキャラではあるのだが…幻想的な世界観なのでもうちょっと違う着地を期待していたのだが、もしかするとこの映画に対してこういった視点しか持てないのが自分の限界なのかもしれないとも思わされた。