ヨツ

哀れなるものたちのヨツのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.8
何よりまず映像体験として100点!2時間強を感じさせないめくるめく冒険譚。

エマストーンの演技力、独創的な衣装、ここではないが確実にこの世界である舞台セット、奇妙な世界を覗き見しているような気分になる撮影……。芸術体験として何度も美味しいので観て損はないはず。


以下ネタバレ。


ベラが既存の概念に囚われない自由な振る舞いでもって急スピードで成熟していく様を見て、重い重い現実の軛から逃れられない自分の身を冷静に見つめ居住まいを正すような気持ちになった。一方で、死んでゆく赤子に涙し自らを生み出した者たちをモンスターと呼んだ(彼らを愛していたことも事実でありながら、彼らの行いを正当だとは思っていなかったとも私は感じた)ベラが最後に残酷な行いをするのは、それはいいんか…?と思いました。そういう意味でも哀れなるものたちなのか…?
原作読むか……。

リスボンのダンスシーン、船でのハリーやマーサとの出会い(私はマーサが好き)、アレクサンドリアでの絶望…印象深いシーンが多い。
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