ヨルゴス・ランティモス作品はデビュー『籠の中の乙女』から全て劇場で観ており、どうやらご縁があるらしい。その中でも本作は最高傑作の評価を得るかもしれない。
ランティモスの持ち味は、ごく当たり前の社会性・常識を疑う目線にある。その意味で『籠の〜』は、大人になるまで一度も自宅を出たことのない家族をトラウマ級のキョーレツさで描いた(2度と観たくない)。それに対し『哀れなる〜』は、無知からの旅立ちを描くので、テーマとしては処女作の続編に近いと言える。
映像は寓話的な美しさ(ベラが初めて知る新鮮な世界)だし、フランケンシュタインをオマージュしたカメラワークもいい。エマ・ストーンもさすがだけど、しかし見進めていくなかでランティモスらしい意外性はなく‥( ̄∇ ̄)個人的には処女作に比べて「映画としては上質だけど、パワーダウンしてきたなぁ」という感想。彼女の学びの半分はエロ絡みなのも、何か薄っぺらい感じもする。
帰って奥さんには「観てきたよ」と報告できんかったなぁ〜。「今度一緒にみようよー」言われたら気まずくって笑( ͡° ͜ʖ ͡°)