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哀れなるものたちのれのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
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“良識ある社会”でのタブーをずらりと並べてて、ポップなツラを被ったとんでも映画だったわ。死から始まる生、生き直し。観てるときは閉じ込められ連れ出され性道具になりよくもまぁここまで地獄を描いたもんよと思ってたけど、よくよく考えたら好奇心こそが自身の解放へ繋がる超希望的観測、意外とハッピーエンドじゃんと思えてきた。

船の上で会うマーサおばあちゃん好きだったな〜奪われて捨てられても、別のものを渡してくれるし。初対面で髪を触られてもニコニコしている知的な大人。
暑さと飢餓で苦しむ人たちの“現実”を見せてくれたハリーが、「本当は君を傷つけたかったんだ」と言うのも皮肉だった。

生を描くには、死を。
女性を描くには、男性を。
向上心を描くには、固定概念を。
冒険を描くには、監禁を。
成長を描くには、老いを。
みたいなバチバチコントラストつけまくりながら、ベラを魅力的にみせてたのが最高。とっても好きな作品になった!
れ