干し

哀れなるものたちの干しのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
5.0
視覚的にはシュールレアリスムっぽさがある映画だと思った。白黒の画面。コラージュのような合成実験動物。エルンストっぽい。

字幕で「鶏犬」とされてた部分は音声だと「cog」って言ってるように聞こえたので、日本語だと「チケン(犬)」とかはどうですかね。

監督の過去作「聖なる鹿殺し」でも特徴的だったズームイン・ズームアウトが本作でも継続。
ベラが冒険に出る前のカットは、白黒かつ低いアングルで、時に魚眼だったりして、まるで「獣の視点」のようだと思った。ベラの精神年齢と、撮り方、音楽などがリンクしている。
監督、他者を所有し従属させることの異常さを物語に落とし込むのが上手すぎる。生きること、自由、自立を讃歌する作品、面白かった。
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