かっこ

哀れなるものたちのかっこのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.5
独特の世界観の中でエマ・ストーンが知性と快感を求めて色々な意味で躍動。

エマ・ストーン演じる少女(?)ベラの成長を追いかける展開。
大人の身体に入った少女という異常性はありつつも、
精神、知性、その表出たる表情や態度の成長の過程はとても素直。
純粋な好奇心、性の衝動、外界への憧れ、世界への絶望、進歩への渇望。
対象は変わるものの一直線に求めるものへ向かっていくベラの真っ直ぐさ、そして周囲を振り回しながら社会を風刺しちゃうストーリーは意外にも分かりやすかった。
哀れなのは2人の男だけか?常識に囚われた世界も含めてか?
そんな成長の過程にリアリティを持たせているのがエマ・ストーンの熱演。すごい。
もう一つの肝は独特の世界観を作り出す衣装や舞台美術。壮大で美しい。
美しいようでいて不協和音が入っていて不安を煽ってくる音楽も世界観に合ってた。

エマ・ストーンの振り切った熱演や独創的な世界観、美術的な美しさはシンプルにすごいなー、いい映画だなー。
ストーリーや展開、メッセージ性に関しては自分にはあまり合わないなーという感想。
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