このレビューはネタバレを含みます
エマのこと好きになれないと結構しんどいと思う
成長しながら一人称で人生を選び取っていくエマという”人間”の在り方が主題だともっぱらいわれているけど、
それだけで済むならここまでサイコグロマシマシ熱烈ジャンプマシマシチョモランマにならないと思っている
個人的にはエマを賛美したくなくて
①現代社会でややみられる多様性やニューフェイスな価値観の過剰尊重に対する映画全体を通じての壮大な皮肉説
(もちろんそれら自体は大切に扱うべき事柄ではあるのだけど)
②ラストシーンで、これまで接した多くの「哀れなるものたち」に囲まれて楽園を作り上げているエマが一番哀れ説
(これ岡田斗司夫のハウル解説に似てるかも ゾフィーがラストで好きな人全員集めて閉じ込めて楽園作ってるみたいな)
あたりの捉え方をしたい
そうでなくても良いと思うのだけど、
でなきゃちょっと肌に合わない
総じてあまりおいしくないものを見た目だけでなんとか食えてる系の時間でした
あと関係ないけど スチームパンク的な街の様子だったり最初白黒だったり 時代とか文明的な背景がわかりにくいのは映像的に考察しがいあっていいなって