表情、発声、身のこなし、語彙。
人間の、身体以外の部分の「成長」を抜き出して見つめる、それだけでとてもユニークで、面白い体験だった。
悲惨な死がこの世にあること、
格差はぜったいに埋まらないこと、
それを認知した日はどれだけ心が傷ついたか。
哲学に触れたときの、世界がひらけたような途方もない感覚。
子どもの成長ではなく、<大人の身体を持った子ども>の成長を描くのであれば、もちろん性の話題は避けて通れない。
ベラが性に目覚めたのち、性生活を謳歌し、心から幸せと思っている様子だったので良いのだけれど、障害者の性の問題が頭を過り暗い気持ちにもなるのだった。
人物の肌の質感や、不思議な衣装がとても好み。
残酷さとは何か。考え続ける。