Jun

女王陛下の007のJunのレビュー・感想・評価

女王陛下の007(1969年製作の映画)
3.9
ジョージ・レーゼンビー演じる2代目ボンド唯一の作品、偽装結婚といった例外は除きボンドが本気の恋の末に結婚式を挙げる等、特異点が目を引くシリーズ第6作。

初代ボンドを演じたショーン・コネリーと比べると些か風格に乏しいが、レーゼンビーはマーシャル・アーツのインストラクターをしていたというだけあって格闘シーンの動きも良く、後半に畳み掛けるアクションシーンの連続は迫力がある。スキーやボブスレーを用いたアクションのスピード感は格別であり、更には夕陽の見えるアルプスを背景に3機のヘリコプターがブロフェルドのアジトである研究所を襲撃するクライマックスは、シリーズ随一の格好良さを誇る。初めての結婚式を経ての幕切れはシリーズ他作品とは一線を画す趣きがあり、本作をより一層印象深いものに仕立てている。ただ140分のランタイムは長すぎるかな。中盤の間延びした展開はもう少しテンポ良くできなったものか。ボンドをサポートする為に送り込まれた連絡員の死なんて、そこまで尺を割いて描く必要があったのかと疑問に感じてしまう。
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