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普通の人びと:彼らを駆り立てる狂気のnanaのレビュー・感想・評価

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ドイツ第101警察予備大隊。
職人や薬剤師などさまざまな一般市民により編成された彼らは、とりわけ狂信的な反ユダヤ主義でもありませんでした。
なぜ個人的な恨みも何もないユダヤ人を大量虐殺することができたのか。
再現映像も入れながら研究者、当時を知る人の証言を集めたドキュメンタリー。
もとになった書籍の著者も出演しています。

彼らはユダヤ人殺害の使命を拒否する権利もありました。
それでも、多くの者はそこを去らなかった。

大義名分さえあれば、私たちはいくらでも残酷になり得るのだということを改めて思い知らされます。
もちろん、これは単に「昔の人はやばかった」「昔のドイツはやばかった」という話ではないのです。
58分と見やすい時間でコンパクトにまとまっていますが、内容はずっしり重い。
本もちゃんと読んでおこうと思います。
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