安藤サクラをヒロインたらしめる映画だった。
怒号を立てて、スマートに犯罪をこなす彼女はすごく強く見てる。
いろんな人を束ねて、信頼を築いていることも見てとれる。
しかし、とても過酷な過去を持っていて、それによる傷が今も残っている。
そんな彼女を、彼女たちを愛する周りの人が助ける。
1人で苦難を潜り抜けようとしているが、
実は周りが彼女を助けているというつくりに
彼女をヒロインたらしめる演出になっている。
その中で彼女を盛り立てる山田涼介もすごい。
ジャニーズとして花として添えられてるわけではない。
イケメンすぎて少し凶暴に見えるその姿が、キャラ立ちしているだけではなく、
彼があまり今までやっていなかったけど、実は持っている「弟感」がとてもよかった。
無邪気に安藤サクラにまとわりつくかわいさと、
そんな中で彼女を守ろうとする純粋さが
とても感動するし、彼女をヒロインたらしめている。
ただし、この「助けられる女性」というものが
良い像なのかはわからない。
ある意味女性はこうだと当てはめているようにも思えるし、
原田監督の演出が古い価値観に感じてしまう。
面白い作りではあるが、
原田監督の価値観にはあまり賛同できない。
