サラリーマン岡崎

ゴールド・ボーイのサラリーマン岡崎のレビュー・感想・評価

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)
4.7
冒頭に中国資本が入った映画だとわかるが、
なんかこの演出の感じ、福山雅治の中国資本映画『マンハント』っぽさがある。
あの昭和の日本アクション映画のようなコテコテの演出。ギラギラした色彩と質感、そして、変に勢いのあるカメラワーク。『マンハント』はそれが嫌な感じに感じられたが、今回はとても良い作用をしている!
なんといっても気持ち悪いからだ。そして、この映画の物語自体不気味な設定だから、そこがとてつもなく合う。
久しぶりに金子修介作品を観たけど、金子監督が全盛期だった平成初期の映画感もあった。あの頃の作風を現代に持っていくとこんな感じになるのか、とてつもなく新鮮な感覚を覚える。

そんな不気味な感じで進むこの作品、
演者も素晴らしく不気味。
もうまともなイケメン役はやれないんじゃないかと思うほどになった岡田将生は当たり前に良いが、
岡田将生に戦いを挑む羽村仁成という俳優がすごい。
調べたら、旧ジャニーズJr.!なんともまだ芋っぽい顔立ちなのに、めちゃくちゃオーラがあって、頭がよくキレる役もスラスラっとこなす感じとてもすごい。
そして、この主人公のサイコみが観客も最初は分からず、だんだんわかってくる構造がとても良い。

話の展開も何転もするし、途中までは予想がつくけど、最後の展開は想像しなかったし、ここは映画オリジナルとのこと…!
そして、終始サイコパスな話ではあるが、その中で主人公の少年が見せる人間らしい場面に感涙…ちょっとしたシーンだが、そこまで入れてくるなんて…憎いぜ!

そして、主題歌は俺らの青春・倖田來未姐さん!!
この映画でまさかのバラードを差し込むあたり、マジで平成を感じるから、最高っす👍👍👍

そして、グッズで何故か松井玲奈のクリアファイルとかトレカ売ってるのが少し面白かった笑。
脇役ではあるし、トレカも岡田将生置いておいて、子役3人+松井玲奈だし、クリアファイルに至っては、他の役者専用のクリアファイルはないのに、松井玲奈のクリアファイルだけはあったりして、露骨だった笑。

久しぶりにこんな興奮する邦画を観た。
アドレナリンがかなり溜まる作品。