ぽん

ファイブ・ナイツ・アット・フレディーズのぽんのレビュー・感想・評価

3.8
ニコラス・ケイジ主演「ウィリーズ・ワンダーランド」(2021)に設定が酷似してると思ったら、元ネタになってるホラーゲームがあるようで。

結論から言って大好きです!これぞアメリカの娯楽小品(大作ではない)。昭和の時代だったら2本立てのオマケの方って雰囲気のちょっとユルめのホラー。ここでの評価低くて泣くよ・・・。

廃墟となったレストランで機械仕掛けの動物マスコットが人に襲いかかるという、あの見た目にもキャッチーな設定をメインにしてないところが不興を買ってる原因でしょうね。
主人公マイク(ジョシュ・ハッチャーソン)のトラウマと家族愛、心に傷を負った男の再生物語の背景になっちゃってる訳で。いや、私はこのヒューマン・ドラマの方にがっつり掴まれちゃったんで、なんならウルウルしましたよチョロイな自分。エラ張って唇の薄いメンズに弱いってのもありましてね。

朝目覚めて妹を起こしに行くとき靴下の穴から親指が出てるなんてワンカットで、この男の生活の綻び具合が見えちゃう。こういうの好き。
睡眠薬常用してるのも、ただ単にトラウマで苦しんでるっていうんじゃなくて、もっと積極的な理由で彼なりに闘っているのが分かってグッときた。だから警備中に寝るなってみんな怒ってるけど許してやってよう。

自分の世界に閉じこもってた妹が、この店にきて動物ロボちゃんたちと遊んで楽しそうに笑う。でもホントは彼らは・・・って、いいじゃないの、このカタストロフを予感させた束の間の幸福感。最初っからただ怖い敵じゃなくて、いったんホノボノさせておいてから急転直下の恐怖。ロボちゃんたちにも悲しい物語があって、この哀愁風味は着ぐるみのビジュ含めて70年代ぐらいのホラーの手触りを感じさせて懐かしい。

そしてなんと言ってもメアリー・スチュアート・マスターソン!!懐かしい!エリックストルツが恋しくてエイダンクインの妹で恋人がジョニーデップでグリーントマトをフライにしてたメアリーだよう。再会できて嬉しかった。ボトックスもハイフもやってなさそう、工事歴ゼロな感じがワッツだよね👍
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