ぽん

Mr.タスクのぽんのレビュー・感想・評価

Mr.タスク(2014年製作の映画)
3.4
セイウチ人間をつくるハナシって事は知ってて「ムカデ人間」(2009)も生理的嫌悪で避けてる自分としてはスルー案件だったのですが。ケヴィン・スミスと聞いて急に食指を動かされ視聴。

悪フザケの極みだったけど思ったより胸ク〇じゃなかった。(えっ)
セイウチにされちゃうジャスティン・ロングがかなり嫌な奴なので、お仕置き感覚で良かったかも。(ええっ)

ポッドキャスターのJロングが、ネタを提供してくれそうな老人宅を訪ねたら捕まっちゃって、セイウチに改造されてしまう。なにそれアホすぎるでしょ。

老人は若いころ海でセイウチに助けられた経験があって、以来こんな狂気に憑りつかれちゃったと。あーこれって芸術家のヨーゼフ・ボイスみたいだなと思った。戦闘機パイロットだったボイスは、外国で墜落したときに現地の遊牧民に助けられた経験が作品に反映されていて、作風がちょっとグロい。人生のターニングポイントになった出来事がその後の生き方に影響するっていうのは、あるんじゃないか。(この映画にそのク〇真面目な考察要る?)

個人的には特殊メイクで現れたジョニー・デップが嬉しいサプライズだった。けっこう活躍するし娘ちゃんとの共演シーンも和む。

Jロングの恋人ジェネシス・ロドリゲスがモラル担当でしたかね。彼女の真っ当な言動があったおかげで頭パーンてならずに済んだ。だって絵的にずっとオカシイんだもん。セイウチ・ロングは目が哀し過ぎる。どういう感情で見たらいいのよ助けて。ジェネシスちゃんに感情移入して泣きそうになったりもしたけれど私は元気です。
そう、彼女は本当にイイ子で、ポッドキャストで売れて天狗になって変わってしまった恋人のことを愛し続けてて、さらに変わってしまった(!)彼のことも愛していると言う。この哀愁ホラー風味はいいよね。着ぐるみクリーチャーのクオリティ含めて70年代ホラーのよう。隣でいたたまれない表情してたハーレイ・ジョエル・オスメント君も、大人になっても頑張ってる感があってなんか良かったな。鈴木福クンがこの子みたいにならないか勝手に心配してたけど、このところシュッとしてきて良かったよね。余計なお世話か福クンごめんね。
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