冒頭いきなり両親を失う中三の主人公アサ。
その後伯母のマキオの部屋に転がり込む。
何の紹介もなくフェードアウトしていったアサの母でありマキオの姉であるミノリを介して、彼女に異なる思いを抱く二人の交流と成長を描いている。
日常を過ごしたり、遺品整理をする中で過去を断片的に辿るように二人がミノリの話を小出しにしていくんだけど、二人からの情報の二面性によってミノリの人間的な解像度が高まっていった。
でも正直、何故マキオがあんなにミノリを嫌っているのかイマイチ掴めなかった。
というか2時間以上あったけど、駆け足に展開した印象がある。
多分原作だと丁寧に描かれた心理描写も説明不足というか、足りない部分が多かったように思う。
あと、二人の脇を固める他の登場人物にもストーリーがあって、きっと掘り下げれば濃い内容になったはすだけど、いずれも不十分さがあって全体的に薄味になってしまっていた。原作読んだらもっと描写が多いのかもしれないけど。
全体を通してそんな印象だけど、早瀬憩、アサの繊細さが伝わる名演技だった。
マキオ、逃げ恥のみくりさんを彷彿とさせる厄介さがありとても良かった。ああいう一癖あって脱力感のあるキャラクターめちゃくちゃ好き。