MasaichiYaguchi

怪物の木こりのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

怪物の木こり(2023年製作の映画)
3.5
2019年・第17回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した倉井眉介さんによる小説を、亀梨和也さん主演、三池崇史監督のメガホンで映画化した本作は、怪物の木こりの正体を軸に、追う者と追われる者が次々と入れ替わり、先読み不可能なストーリーが展開する。
「怪物の木こり」という絵本に出てくる怪物の仮面を被った犯人が斧で相手の頭を割り、脳を奪い去るという連続猟奇殺人事件が発生する。
犯人は次のターゲットに弁護士の二宮彰を定めたが、二宮の本性は犯人を上回るほどの冷血非情なサイコパスだった。
犯人は何故脳を奪い、何故二宮を標的にしたのか?
事件の捜査が進められる中で、警視庁の天才プロファイラー・戸城、二宮の婚約者の映美、二宮の協力者で自身もまたサイコパスの外科医・杉谷、そして過去の殺人事件の容疑者・剣持ら、様々な人物の思惑が複雑に絡み合い、事態は次第に混迷化していく。
二宮は混迷化した事態を紐解く過程で、自分やその過去を見詰め直していく。
「人間とは、人とは、自分とは一体何なんだ?」と問い掛けながら、映画は衝撃的な結末を迎える。