せっ

怪物の木こりのせっのネタバレレビュー・内容・結末

怪物の木こり(2023年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます


どんどん普通の話になっていく。

自分の利益のためなら無情に人も殺すサイコパス弁護士二宮が突然、木こりの変装をした不審者に斧で襲われ、頭を強打したことから二宮に変化が訪れる話と連続脳みそ強奪事件の話。

宣伝で煽られちゃうとさ、こちらもサイコパス映画を期待して、頭空っぽになって血ブシャー内臓ブシャーを見れると思ってしまったのが悪いんだけど、物足りなかった(笑)サイコパスがサイコパスじゃなくなっていく話なので、どんどん普通の話になっていくのが私的には残念だった。

最後の"怪物"との対決シーンは、二宮がサイコパスなのか?人の心があるのか?ブラフが何度もあって、私は映美のことを大事にしているとわかる度に「チッなんだよ」と思っていて、自分が1番サイコパスだった。

でも、共感能力に欠けるサイコパスより、微妙に後悔や同情心を持っている殺人犯の方がある意味残酷だし、厄介。脳チップ開発した夫婦の動機が自分の子供を思う親の気持ち(話の展開としては動機の作り方雑だなって思っちゃったけど)だったり、サイコパスらの中途半端な後悔と懺悔も、全部情緒が不安定で怖い。

三池監督ってめっちゃ悪いかめっちゃ良いかしかないけど、これはめっちゃ普通の映画だった。というか、セットの雰囲気とか「警部補ダイマジン」(これは面白かった)に似てて、その予行練習みたいな映画だった。
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