サーフ

突入せよ!「あさま山荘」事件のサーフのレビュー・感想・評価

2.8
連合赤軍が起こした「あさま山荘事件」を警察の視点から描いた作品。
なので犯人側のシーンは皆無。犯人が画面に出てくる事も無いし、警察側"のみ"で物語は進む。
警察側の視点も大事だけど「あさま山荘事件」の本質って犯人側にあるんじゃない?って思っちゃう。
犯人側の思想がどういう経緯を経て「あさま山荘事件」へ行き着いたのかという事が凄く重要なのでは?
ただ警察側の視点から見えてくるものもある。警視庁と長野県警の軋轢という事件外の問題、有事の際の危機管理能力の重要性など。

映画ももっと緊迫感に溢れたものとばかり思っていたけれど案外そういう感じでもなく、なんとも気の抜けたシーンも多い。「あさま山荘事件」だから特別な面持ちで臨むっていう感じじゃない。でも百戦錬磨の警察のお歴々からすれば「あさま山荘事件」も一つの事件に過ぎないというある種"強者"を感じさせる演出ともとれる。

あさま山荘に突入するあたりからそれまでの気の抜けた感じから一変して一気に緊張感が出てくる。警察同士の衝突、解決のために現場を駆け回る主人公。混迷を極めるあさま山荘という現場をリアリティたっぷりに描いていると感じた。
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