MariaElena

ラ・メゾン 小説家と娼婦のMariaElenaのレビュー・感想・評価

ラ・メゾン 小説家と娼婦(2022年製作の映画)
3.8
娼婦たちの裏側に惹かれ、自ら高級娼婦館に娼婦として潜入した、作家エマ・ベッケルさんの2年間を描いた実話。

映画館で予告編を観て、後にあらすじを読んだら気になって仕方なくて、どエロ覚悟で鑑賞。
そしたら、初っ端から通常状態のおじさんのおちんがそのまま映されて何とも言えない気分になった😇それならまだ立派な状態を見せてくれよ←

これフランス映画なんやけど、フランス映画の面白いところって、主人公に全然共感できないキャラ設定が多いところ🤣それは私が日本人で、日本人とフランス人の性格はすべてが真逆と言われるからかもしれんけど。でも今回も、主人公のエマがとにかく自分勝手!😂
「寂しいから一人は嫌だけど、誰かといると窮屈になるの。」って、その誰かといるときにその人に向かってよく言えたなって思った。相手の方がどう思うかな?とか考えないんやろうか😂もしくは、そういうのを先に発言することで、今後関係がこじれそうになっても「だから私はそういう人間って初めから言ってるじゃない」って言えるように予防線を張ってるんかな?😂

展開が進んで、本気で気になる男性がエマにできても、「べつに。結婚はしないし。」みたいなことを言っちゃうエマ😂
まだ何も始まってないのに一人で結婚しないとか言ってるから、恋愛に限らずうまい人間関係の築き方がよくわからずにここまで来たんかなって心配になるシーンもちらほら。

そんなエマの笑顔が見れるシーンが、職場の娼婦たちとの休憩シーン。
初めは完全に娼婦たちを見下した目で潜入したのに(何様かと思ったw)、自分の中の娼婦像が変わっていって偏見もなくなっていく様子を、エマを演じた女優さんがうまく表現していた。
娼婦という仕事に偏見がなくなってきたタイミングで好きな人ができて、好きな人に胸張って娼婦です!って言ったけど理解されるはずもなく(彼氏頑張ってたけどね)、メンタルがうわああああってなってる時に暴力的な客が来たりするとほんまに堪えるよね。

この映画のちゃんとしてて良いなと思ったところが、身体を売るような仕事をしている女性たちのリアルを映すと同時に、危険な目に遭うシーンもちゃんと映してるところ!ここめっちゃ大事やと思う。
だって今の若い女の子たちに、「なんや〜女の子同士で楽しそうやしキラキラしてるしいいやん!稼げるし!」って軽い気持ちで始められたら危なすぎるもんね。

私は〇〇行為禁止ですっていう設定があったとしても、部屋に入って口塞がれたら誰も助けに来てくれないからね。避妊してくれるかどうかどころでなく、殴られるかもしらんし、殺されるかもしらん。
「俺、今病んでるんだ…。」って言いながらズボン下ろしたおじさんのシーンが一番怖かった。

あとは、これは日本にもウヨウヨいるの知ってるけど、自分から店に来といて「どうしてこんな仕事してるの?話聞こか?」みたいな角度でアプローチかける男性が一番厄介ということ。
女性と職業を見下してることに気づいてほしいし、身体の快感と同時に「相談に乗ってあげた俺☆」という名の自尊心を奪って帰るってことにも気づいてほしい。質悪いよ。

最近のただのエロ重視映画に比べると、これはきちんと伝えたい内容があってしっかりしてる印象やったし、女優さんたちも皆んな素敵やった!
ただ、男性の股間をモザイクなしで映すのはいいが、おじさんの通常バージョンのみにするの何でなん?😂
若いイケメンとの絡みはなぜ見えへんカットにするわけ?ちゃんと出せる俳優使え?👈

2024年 60本目
MariaElena

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