喵來

6月0日 アイヒマンが処刑された日の喵來のレビュー・感想・評価

5.0
とっても容赦がない。歴史は繰り返す。「もう起きない」といいつつやってることは同じ
記憶の改竄歴史の改釈、畢竟歴史学は解釈の学問
見るものによって真実は変わるし勝ったものが正義
巻き込まれた国、と言っても完全に被害者ではありえない
何度も何度も鬱陶しいほどそれを語っているけどそれだけ現実に改釈が存在するというわけで。
自ら語る側口を耳を閉ざす側、いろんな立場が交錯しててそれぞれにちゃんと余白を残してて大変良き

過去、その時、未来そして現在。3人の主人公を通してそれらがふと邂逅する瞬間。
何があってもどんな時でも子供は健全に育たねばならないが、必ずしもそれが学校であり得るわけではない。工場でもありえない。

イスラエルでユダヤの名前を持つアラブ系としてくらす肩身の狭さ、国として恨むべき立場にあるのに守らなきゃならない葛藤、忘れるべき過去だけど忘れさせちゃいけないという苦しみ。
たとえ灰になったって事実は消すことはできない
「時が経って明らかになる真実」は明らかにすること自体が目的であって、それは決して事実ではない

Opから音楽が良すぎて泣いてた。
明暗の使い分けは人物によってはっきり分けてるのに、全くわざとらしいお涙頂戴じゃないので好み

弟ちゃんの名前とあのラストが全てを表してる。国の擬人化は好きじゃないけどそれがメインじゃないのでそこが最高

クロードランズマンって18年に亡くなってたのね。


字幕だけじゃどうもちゃんと情報拾えない。
ポーランド移民局ってユダヤ人じゃなくてポーランド人が管理してんのか?
喵來

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