株式市場という闘技場におけるダビデ(一般市民という小人)とゴリアテ(ヘッジファンドという巨人)の決戦物語。
株や金融と聞くととっつきづらさを覚えるかもしれませんが、株価の上下がそのまま登場人物の立場を上下させるので、見ていて混乱を覚えることはありませんでした。
観賞後に振り返ってみると、「ダビデがゴリアテに買ってスッキリ爽快!!」という作品になっていないところが良い意味での特徴になっているなと思いました。
「お灸を据える」といったトーンに収めることにより、本作で描かれた市場をめぐる攻防がまだまだ続くということを伝えてくれているように感じます。
それにしても数年前の出来事をこうやってエンタメに昇華させるアメリカ映画界のたくましさよ。