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マルセル・マルソー 沈黙のアートのrebのレビュー・感想・評価

3.1
“パントマイムの神様“の生涯に迫るドキュメンタリー。
1923年生まれでユダヤ人。父はアウシュビッツで殺される。第二次大戦中フランスのレジスタンス運動に身を投じ、自らの身分証を偽造してユダヤ人孤児300人間余をスイスに逃がした。
「沈黙のレジスタンス」を観て、彼のこの勇気ある行動を知り驚いた。
本作では、マルソーと共にレジスタンス運動に参加した従兄弟のジョルジュさん(撮影当時108歳)もマルソーについて語ってくれている。
マルソーは、自分の築き上げてきたものが、死とともに消えてしまうことを恐れていたらしいが、素晴らしいことに、彼の妻、2人の娘そして孫息子は皆パフォーマン・アーティストとして彼の遺志を継いでいる。
でもあんなに長くお孫さんのダンスシーンを流す時間があるんだったら、もっと神様ご本人の舞台とかを見せて欲しかったなぁ。
話は変わるが、ホドロフスキー監督はパントマイムにのめり込んで大学を中退し、パリに渡ってマルソーと出会い、多くの舞台で共演したり演出を手がけたりしている。
初来日もマルソーと一緒だったとか。
本作にホドロフスキーのインタビューが入っていれば、もっとテンション上がったんだけどな〜。
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