クレミ

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!のクレミのネタバレレビュー・内容・結末

4.9

このレビューはネタバレを含みます

がんばえ〜!くどぉ〜!!が出来る闇のプリキュア映画です

パンフレットでも言及されてたけど、昨今の業界でのハラスメント問題や"虐げられた者"たちの姿をしっかりと捉えて語っていたのが印象的だった

ホームレスや被害者の女、いじめ、差別、ニートなど、これまでのシリーズも思い返せば一貫して"虐げられた者"について語ってきた。そして今作では虐げる側の姿を工藤に反映させ、「俺がいつでもぶっ倒してやるよ、何度でもな」と、虐げる側が己の加虐性に向き合う結末が描かれる。

パンフレットでは白石監督自身が己の加虐性を省みるインタビューがあり、込み上げてくる黒い感情に向き合い続ける重要性を語っている。エンタメ性だけでなく、こういったメッセージ性をしらけさせることなく真摯に撮っているなと上映中見ながらも感じられて、凄く良かったと思う。

もちろん、メッセージ性だけでなくコワすぎ!ならではのエンタメ性も爆発!

「トイレの花子さん」のタイムリープをさらにバージョンアップ。かつ白石ユニバースお馴染みのクセすご霊媒師(しかも今回はギャル!)も登場。赤い女捕獲作戦!と思わせて、まさかのラスボス登場。コワすぎ!っぽいチープながらも創造性のあるビジュアルの怪異も連発。
エンディングのコワすぎ!音頭まで一気に駆け抜ける!ハァ〜〜〜この世で1番おもろいコンテンツだよコワすぎは…

みんなで爆走してる時に市川が「段差です!階段です!」って田代に声かける細やかな演出。撮影場所はまさかのカメ止めの聖地。小さい発見も面白かったです。

最後の「世界を地獄に変えたあの厄災は、ここから始まった」とかいう雑クロージングで爆笑したし、赤い女が何事もなくスッと合流してきたの笑った
クレミ

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