滝井椎野

戦慄怪奇ワールド コワすぎ!の滝井椎野のネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

こりゃまたえらいものを出してきたな……。控えめに言って最高。
終わった後の劇場が笑いに包まれていたのも、良い思い出で、同好の士がこんなにもいるのか……という可笑しさを感じた。

またしてもリセットされた世界で、やはり工藤率いるコワすぎ! 取材班は変わらない。工藤のろくでなし度は増し、市川は強くなり、田代は相変わらずビビってて……これぞコワすぎ! と嬉しくなった。
白石ワールド全開の本作だが、またしても魅力的なキャラクターが爆誕した。珠緒と鬼村の霊能者師弟コンビは実に味があり、工藤たちは勿論のこと、矢野くんやNEO、ナナシなどに肩を並べられるだけの魅力を持っている。なんならこの二人でスピンオフを是非作ってもらいたいほど。

仮にもホラー映画である本作で「物理……効くよ」やプリキュア映画ばりの応援要素があったりと、まぁ唯一無二の作風が繰り広げられる。これが堪らない。
ループする階段や廊下を駆け抜けるシーンは何となく昔の映画クレヨンしんちゃんを彷彿とさせたりと、私の好きな要素しかない。
トドメはエンドロールのコワすぎ! テーマソング。ダサくて雑なのが素晴しい。しばらくは耳から離れなかった。

正直贔屓目ではあるのだが、これは今年ベスト級の作品で間違いないだろう。
ただ一つ問題があり、間違えても三半規管の弱い人間はいかない方が良い。おなじみのカメラワークで今回同行した友人も割と序盤でダウンしていた。
滝井椎野

滝井椎野