おどろきの白鳥

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)のおどろきの白鳥のレビュー・感想・評価

3.6
心臓の音、歩くリズム、まな板で食材を刻む音、蝉の声、ノコギリやトンカチの音……
世界はリズムと音楽で包まれ、音楽なしでは生きていけない。
だから、リズムに乗って楽しめば、生きるエネルギーになる。
楽器や歌の上手い下手はたいした問題ではない。
音楽とは生命の賛歌だ……
というテーマについては、ストレートに伝わってきました。
その楽しさについては、アニメーションと音楽両方の力で上手く表現していたと思います。

ただ、一方では敵の設定が上手く生きてなかったような。
理屈で考えすぎちゃって、複雑にしたのが空回り。
伏線を立てすぎて、回収に忙しすぎ、観客として感情的に入り込む手前で立ち止まらざるをえなくなった印象を受けました。
Fさんの精神は受け継ぎつつも、オリジナルで作る映画の難しさも同時に感じました。