ぐ

映画ドラえもん のび太の地球交響楽(シンフォニー)のぐのレビュー・感想・評価

3.0
映画館の音響で、がこの作品の売りかな。
音表現を中心に組み立てているシーンが家で見ると飽きてしまうかな。

作品としては脚本の導線がいまいち。というか露骨。繰り返し使われるフレーズやモチーフ、得意の一瞬匂わせるシーンが多すぎる。
話のうえでの先が途切れないように要素を残して話が進むため「あのシーンがここに繋がる」が1,2どころか4,5個ある状態で進む為、あまり先が気にならない。
特に冒頭に雰囲気シーンがはさまり、ヒロインが同じフレーズを歌い、歌姫が話の上で何度も出る。正直、無駄が無いゆえ話に広がりが生まれない。驚きを先に可能性として伝えてしまっている。

しかし、ノイズが有機物無機物に寄生するかが曖昧で、話の上では無機物を風化させているが、猫づたいにドラえもんまで届かせていたのが不思議。もっと奇襲とか方法はあったはずだけど、ドラえもんが使えない状態を作りたかったのかなとか甘さがある。
他にも作曲家オマージュロボたちが宇宙人の作った、というよりも地球に関連する「何か」みたいな設定があったほうが面白かったかもしれない。折角「地球の」楽器を蒐集してたのだから。
あとは今作使えたであろうジャイアンの歌。ノイズに効いて「音楽…?なのか…?」みたいな展開があってもよかったかも。

アニメーションとしては盤石なだけに、このカチッとし過ぎた話をどう捉えるかで見方が変わるかもしれない。
ぐ