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Fair Play/フェアプレーのペインのレビュー・感想・評価

Fair Play/フェアプレー(2023年製作の映画)
4.1
デヴィッド・フィンチャーやスティーヴン・ソダーバーグ辺りが撮ってもおかしくないような、女性主人公スリラーのルックでジョン・カサヴェテスをやりきる📹️

競争の過酷なヘッジファンドの同僚である若い主人公カップル。ある日、片方の女性が思いがけず昇進したことで男性側の秘めた内なる加害性が露呈し、“名誉男性化”していき、婚約したばかりの2人の関係は険悪になっていく…

そのテーマ的にも昨年のカンヌ映画祭パルムドール受賞作作「落下の解剖学」(※現在公開中)も引き合いに出されていたが、同じ女性監督でもある本作が、「落下の解剖学」に決して劣っているとも思えない。鋭利で瑞々しい力作だ

ある意味では「マディのお仕事~」のジェニファー・ローレンスと、「Fair Play~」のフィービー・ディネヴァー(覚えました!)が、今年度の私的アカデミー主演女優賞である(※主演の2人とも清々しいほどに賞レースを狙っていない風😂)。清純な佇まいのディネヴァーが、終盤あれほどの顔(しゃくれ)を披露することになろうとは…🙈

作品的にも賞レース狙いではなく、かといって「DUNE」のようなオールスターキャストのビッグバジェット大作でもない。本当に内容的にただただ面白い、良い意味で“普通”の大人向け中規模「アメリカ映画」を観られる喜びを噛み締められる。
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