友人に誘われて、さほど興味がないまま鑑賞。そのわりには面白く、最後まで寝落ちすることがなかった。
ボブ・マーリーに関しては「レゲエ界のレジェンド」くらいの認識でいたが、それは正しくもあり、誤りでもあった。彼はより宗教的であり、また政治的でもあった。
しかし、この映画で描かれた彼もまた、一面的に過ぎない気もする。“映画の主人公”なのだから当たり前だけれど、マリファナやセックスに溺れていた負の側面などはかなり薄められて描かれていたように思う。
ボブ役のキングズリー・ベン=アディルは端正な顔立ちと甘い笑顔が印象的で、とても魅力的ではあったけれど、本来のボブ・マーリーはもう少し“尖ったカリスマ”であり、彼のようなまろやかな雰囲気とはまた違っていたのではないかという気もする。