喧嘩の美点は仲直りができること

ほかげの喧嘩の美点は仲直りができることのレビュー・感想・評価

ほかげ(2023年製作の映画)
4.0
『野火』の精神的続編のような作品だと思いました。
戦時中ではなく戦後間もない闇市を舞台にしています。
元教師の帰還兵と右腕が不随となった帰還兵が、終わらない戦争の象徴になっています。戦争の余波は兵士だけでなく戦場に出ていないヒロインにも及んでいます。そのことを示した梅毒と焼け野原のシーンはとても印象的でした。
戦闘状態の停止≠戦争終結というテーマを、戦後で続く戦争に苛まれる人々を通して表した作品です。