18世紀の戦闘シーンの比類なき迫力よ……。
とんとん拍子に見える大出世は全て戦功によるもの。ピラミッドに酔うエジプト遠征。氷の下に兵が沈むアウステルリッツの戦い。町が燃えるモスクワ遠征……リアルな風景に鳥肌が立つ。
ストーリーは教科書で読むナポレオンの歴史、といったところ。美しいジョゼフィーヌにベタぼれだったのも周知の史実。人間物語としてのこの映画はほとんど恋愛映画。
しかし、どうしても人が従ってしまうほどの人間的な魅力に溢れていたのだろうなぁ。実際にはこんな戦は必要だったのか?と、思うものも多く……
兵士は上を信じて死んでいくしかないので哀れだなと、映像がリアルなので、余計にそう感じるのだった。
フランス革命史に興味のある方にとっては、とても面白い作品。