東朴幕院

インビクタス/負けざる者たちの東朴幕院のレビュー・感想・評価

3.7
永遠のアニイ事、イーストウッド監督の『インビクタス 負けざる者たち』 を観ました。 すっかり大監督になってしまいましたが、私にとってはいつまでもアニイだな。だって『ダーティファイター』の頃のイメージがあるのでね。老けてからもうちなる強さを秘めていて存在感もあるけど昔の荒くれ然とした頃も良いよね。
インビクタスとはラテン語で不屈の意味。本作は、モーガン・フリーマン演じるネルソンマンデラ(元南ア大統領ね)が就任した中で南ア代表がラグビーワールドカップで優勝するまでを描いている(1995年の出来事)。それまでは白人系南ア国民にのみ愛されたチームだったが国家を一つにまとめなければならないマンデラはラグビーに着目し支援を始めると同時に白人と黒人の今までの負の関係を水に流し許す事を教えるもの。
特に発展途上国に当てはまるが、スポーツは特に愛国心を高めるツールに最適であるという事。否定も肯定もしませんが、陽の方向性であれば一つの方向に国家が向いて行く事は重要となる。ま、方向性の陰陽を決めるのは歴史を振り返って認識できるものだから常に危険性を持っている事も理解しなければならないが。一方、先進国になるとスポーツは一転としてビジネスになる。日本は後者となるが、それを生かし切れていないと感じてる、ビジネスモデルを描ける人が不在というのでしょう。
映画はこんな事を考えさせながら進んで行きます。当然、南アのケースは歴史的にもポジティブに捉えて良いと思うし、その様に描かれている。スポーツものの映画は大体が感動出来るので観て全く損はないし、主演のモーガン・フリーマンとマット・デーモンも好演していた。
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