このレビューはネタバレを含みます
市子のいつもぼんやりとした瞳、作り笑いのような、でもそれはそう呼ぶより《市子そのもの》と言った方がしっくりくるくらい、市子の生い立ちを知るたび輪廓がはっきりした。
《私はただ普通に生きたい》
市子は生きることを諦めなくて、むしろ愛に飢えただただ生きたいという執念だけが体の中で渦巻いてるようにみえた。
一方で、北くんの《俺が市子のヒーローになるから》それも彼の中で渦巻く執念だとしたら。
ラストの3人に何があったのか、
観る側に託された感じがちょうど良く、しんどい映画ではあったけど、思ったより落ちすぎることなく。
生身の市子が生きてるような、このリアリティは杉咲花の凄さ。
観終わってからも市子は幸せになったのか、それだけがやたら気になった。