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ソウルフル・ワールドのmamecoのネタバレレビュー・内容・結末

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

数年前ディズニープラスで配信されたころ観たのにレビューつけ忘れ。
スクリーンで初鑑賞。

もふもふもちもちしてるソウルたちがめっちゃ可愛くて、その世界観もめちゃくちゃ好き!
特にジェリーやテリーのあの何とも言えないデザインや動き!ただの線画なのに不思議と表情があって、さすがピクサー!
病院着のジョーはなかなかな迫力あって面白かった(笑)


ジョーが人生を掛けて叶えたかった夢をやっとやっと叶えたのに、その想像もしなかった虚無感と違和感に、大好きなピアノを目の前に呆然とするシーン。

わたし涙ぼろぼろ止まらず。

わたしもずっと、22番のように自分は何者になれるんだろうってどこかいつも不安だったんだなあ。
大人になって生産性を生むためにはって考えて考えて好きでもない数字を扱って、何者かにならなくちゃって、いつも何かしらの情報に追われて。

でもごくごくふつうの毎日の中に、あのなんでもないキラメキはたくさん落ちていて、それを見つける喜びをわたしは大人になっても忘れず知っている。
それは大人になってこなすだけの毎日になるとあっという間に目に入らなくなる。

木漏れ日に目を細めて、風のにおいをめいっぱい吸い込んで、空を仰いで雲の白さに嬉しくなる。
自転車をこいで風を切るだけでうきうきするし、小鳥の矢印みたいな足跡を見つけるとふふっと笑う。

目の前に落ちてる日常のキラメキだけ、それだけで満ち足りれる自分自身が、どれだけしあわせなのか。忘れてた。

わたしは何者にならなくたって、キラメキを見つけてにこにこ幸せになれる感性を持ってる。

あれがキラメキだったんだって。あれこそが生きる意味の根っこなんだって。
ジョーと、22番と、色んな気持ちで泣いた。
それだけで良かったんだ、ってシンプルに全身で受け取れた。

きっと響き方が人によってちがう映画館。
わたしは宝物に出会えた。

そしてショートムービーの夢追いうさぎもすごくすごく可愛かった。
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