Just高橋

市子のJust高橋のネタバレレビュー・内容・結末

市子(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

うわぁ…

めちゃ重たかった。

後からどんどん「市子」が見えてきて、彼女の事情も見えてきて。観てすぐは情報量の多さと衝撃に処理しきれてなくて、時間が経てば経つほどに味がしてくる感じ。

生まれ落ちたその瞬間から、「平等じゃない」のレベルが凄くて、、うちは普通じゃないのかもって気付いたのはいつなんだろう。万引きしかけのたまごっちが辛かった。それを断る友達の気持ちも、市子の気持ちも、考えたら辛すぎる。

市子の人生の大概の出来事が、安い言葉で表現するなら「同情の余地がある」で、ここまで重ねてしまった犯罪も致し方のないものだったのかも…と思えるものが多かったけど、北くんと自殺志願者の最後が悲し過ぎた。あなたそれは、致し方のないことじゃなかったでしょう。。意志ある殺人は、違うでしょう。。。
でも北くんが市子への好意を拗らせたがために、死体遺棄をして、市子を出頭させなくて、、ということを考えると、なんだかなぁ。。一緒に地獄を歩こうとしてくれたのかもしれないけど、楽しく、過去を考えずに生きられそうなタイミングで、過去を切り離したいタイミングで、確実に邪魔をしにくる北くんは、市子にとっては「致し方のない殺人」だったのかなぁ。
Just高橋

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