Moeka

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディのMoekaのネタバレレビュー・内容・結末

4.4

このレビューはネタバレを含みます

ペイン監督の名作「ハイスクール白書 優等生ギャルに気をつけろ」も確かこんな虚しさがあった…
報われる者もいるし報われない者もいて、それでも日々は続いていく。
変わりない日々が続く者、違ってしまう者もいて、それでも時間は流れていく。
虚しいが、決して残酷ではない。残酷だが仕方がない。全てはそうなる。
真っ白なまま走り出すのは幸せかもしれない。アルコール漬けの彼のラストシーンには、「地球に落ちてきた男」のボウイの寂しさを思い出すなど。

横の歴史がある。流れ続ける歴史が。現実には縦がある。紛れもない格差がある。だが、人それぞれの悲しみややるせなさなどは、大きさでははかることができない。だが人にはその人の時間というものがある。若さという、失うことが少ない強さもある。歳を召すということは、自分よりも人を慮る器が増えることでもある。
ひとりに助け舟を出してみたところで、自分はどうなるのか?

他人と向かい合う瞳じゃない方の瞳は何を見つめているのか?
そこには何もないかもしれない。だが、それは不幸なことだろうか?

金はあるし賢いしで恵まれてるんだけどとにかく家がアレで相談できる相手もいなくて皮肉屋の坊ちゃんになってしまった、でも下級生にはお兄ちゃんらしくふるまえる彼に泣けたよ😭病院のシーンとか何も書けないくらい…
でも彼は、きっと人に「あなたは大丈夫だよ」っていうことの大切さと優しさを覚えたはずなのだ。
↑と思いつつハナム先生くらいにならないと(というかその年になっても😅)やはり苦悩が多そうなところも演技のすごさといいますか、私の勝手な想像といいますか…
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