#twcn
人生は世知辛い。
人は残酷だ。
それでも、信じる心と知る努力を忘れないことで俺たちは生きていける。
世界はひとりでは生きていけない
a.k.a
君がいるから生きていける
そんな優しい映画でした。
マーク・オートンの音楽、ケヴィン・テントの編集、そしてボブ・ネルソンの脚本で作るアレクサンダー・ペインの映画。
嫌いなわけない!
さすが深刻なシーンも多いのに笑えるシーンも多い、という観客としては忙しくも嬉しい映画ですよね!
1970年代初頭、ベトナム戦争下のアメリカ。
マサチューセッツ州を舞台に架空のボーリングスクール”バートン校"に冬休みに残された5人の生徒。
そんなガキどもを冬休み中の見張役任されたa.k.a押しつけられたポール・ジアマッティ。
ポール・ジアマッティは気難しく嫌われ者の斜視の教師。
(皆さんどちらかわかりました?)
ガキ共も同僚も元教え子の校長さえも下らねえ!と見下しながら"バートン校の生徒は嘘のない紳士たれ!"とほざき、ほとんど学校から出ない。
典型的な言うこと聞かないガキどもに手を焼く偏屈な教師。
"お前俺のアレ盗んだやろ?!”や”交換したポルノとweedの量がわりに合わねえ!”などのクッソしょうもない男子寮のアレソレ。
外から見てるとアホやなあ、で片付くものの、実際に渦中の生徒はそれこそ”大切なモノ”がいたヅラのように奪われる。
寮生活ってあんな感じなの?!
イギリスと違い寄宿学校がエスタブリッシュの象徴でないアメリカ。
取り残された5人のうち、ひょんなことからPoshの気まぐれで4人がこのクソのような学校から脱出する。
そんな中、母親のハネムーンのためにひとり残されるアンガス。
彼は最初、ホリディは家族で旅行しよう!と言われていたのに母親にドタキャンを食らった上、Poshの脱出にも母親のせいで付いていけず、一人でクッソみたいなポール・ジアマッティと食堂のおばちゃんメアリーと置き去りに。
メアリーの息子はこの年、バートン校の生徒である息子がベトナム戦争に招集され亡くなってしまった。
そしてお互いに口にはしないものの、それぞれに苦しみを抱えお互いにHateが募りついに爆発する。
アンガスのあのアホなアレですねw
まさにキレた若者ww
何あの子!!
むっちゃ運動神経いいやん!!
しかし、お互いを守るため嘘をつき、一種の”共犯関係”になることにより腹を割って話を始める。
お互いの隠してきた秘密a.k.a傷、というか弱さ、こだわりの理由や、隠してないが語らなかった今までの人生などを知ることで少しづつ理解を深めたり歩み寄る努力を始める。
これはクリスマスの奇跡の話ではない。
人間対人間のコミュニケーションの話だ。
そしてお互いを知ることでお互いが相手に対する敬意をおぼえる。
この映画、なんといっても音楽が…さ、最高!!
マサチューセッツ州のボストン近郊ということでカントリーソングが多め。
ラビ・シフレの"Crying, Laughing, Loving, Lying"
ダミアン・ジュラードの”Silver Joy”
そして、なんといってもわたしの大好きなカット・スティーブンスの"The Wild"(ネバネバいうやつ。大好きな"gifted"でも使われていましたね)のシーン…アンガスに根負けし、ボストンへ行った2人。
あんなに生意気で先生のことが大嫌いだった"子ども"が笑顔を向ける先には…うぅぅ。゚(゚´Д`゚)゚。
スケートの技を見せたり転んでみせたり、無邪気な少年の笑顔にどれだけ癒やされたか…そしてそこでアンガスが知るポール・ジアマッティのある秘密。
マーク・オートンの音楽では”See Ya / Into the Unknown”が大好きですね…
サントラ見てみたら半分くらいはオリジナルで…すげえよ!!
個人的にアレクサンダー・ペインは”優しい”映画を作るイメージですが、新作が出るのは4、5年置きなので作品数がそんなに多いわけではないよね。
個人的に面白かったのは、取り残された韓国系の生徒が日系と間違えられ"人力車ってどんな感じ?"とか色々日本について聞かれるシーンw
たぶん日本人と韓国人が見たらおもしろいけど、ほとんどのその他の民族の方はピンとこないと思うw
逆によくそのレベルのネタまで調べたな!と感心しましたw
新
日本語字幕:松浦 美奈