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青春ジャック止められるか、俺たちを2のmasayaのレビュー・感想・評価

4.2
俺の映画を流す映画館を作る!若松監督のひょんな思いつきが、映画人を夢見る地方の青年達の人生に決定的なきっかけをもたらす。成功を掴むのに必要なのは才能か、運か、情熱か。大失敗も糧に出来るか。不格好で愛しい青春群像、真っ直ぐな映画愛が眩しい。

そのチャンスは二人の監督志望者の元に平等に訪れた。金本も井上も、どちらもチャンスの後ろ髪を必死で掴んだ筈だった。タイミングか、アプローチ方法か。もしかしたら、男女の違いもあったかも知れない。夢までの距離は開いたように見えた。実際の所どうだったかは別として。

80年代に入り映画産業が斜陽化した時代。映画館は今までのスタイルでは経営がままならなくなり、暗中模索の時期だったといえる。そんな中若者たちが何とかして映画を撮ろうとしていた。後生に文化を繋いだ若松組や地方の映画館があったからこそ、今でもこうして新しい面白い映画に出会うことが出来る。

KBCシネマでの井上監督、主演女優の芋生悠さん舞台挨拶。
監督の言葉の端々から人柄を感じられる。映画の中の若松組さながらの和気藹々とした撮影風景が浮かぶ。そして芋生さん。美しかったです。ずっとファンですこれからもファンです(早口)
芋生悠さん、今までは比較的抑制的な性格のキャラクターが多かったと思うのだけど、今回の金本は複雑な内面を抱えた人物で、感情的になるシーンも多く新たな一面を見られた。同タイトル前作の門脇麦さんもそうだけど、この人を目的に映画を観ても良いと思える俳優さんだ。
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