れれれ

悪は存在しないのれれれのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

感想は継ぎ足しします。

とにかく素晴らしかった。
自然の前に「悪は存在しない」
正義の反対は悪ではなく、正義の反対は正義。
シティを徹底的に悪く描こうとしても、シティにはシティの正義がある。そしてそれはビジネスがローカルを食い潰すような明白な悪ではなく、シティには誰もが納得できるような葛藤もある。
その一方で、田舎にはクローズドなコミュニティや、自然信仰とも呼べるようなもの、少し病的な側面もどうしたってある。主人公は忘れっぽい人間で、今回の事件の発端はどう考えても田舎側にある。

そういう通り一遍なシティVSローカルの対立ではないのがこの映画をより一層高尚かつ不透明にしている点で、そこがなんとも素晴らしかった。

濱口さんの会話の練度が異様に高くて、
車中の会話、説明会での会話、うどん屋、会議室、全部の会話がずっと聞いていられるような印象だった。

偶然と想像の次に好きな映画になりました。
本当に素晴らしい。
れれれ

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