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悪は存在しないのwayfarerのネタバレレビュー・内容・結末

悪は存在しない(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

柏市のキネマ旬報シアターで「悪は存在しない」を見てきました。

濱口竜介監督がベネチア国際映画祭で銀獅子賞(審査員グランプリ)を受賞した作品で、前々から公開を楽しみにしていましたが、一方で「偶然と想像」のように難解で理解できないのでは?という不安もありました。

見終わった感想は、「え?もしかしてこれで終わり?」「あまりにも分からなすぎる」というものでした。案の定というか、やっぱり理解できませんでした・・。

長野県の高原の町に、東京の芸能事務所がグランピング場を作ろうとします。しかし実態はコロナの補助金目当ての事業であり、その計画のずさんさから、環境破壊を恐れる住民たちが強く反発する・・、という話です。

私は、この映画はそのような開発事業者と地元住民の対立という社会問題を描いているのかな?と思いながら見ていたものですから、ラスト、あまりに意外な形で唐突に終わってしまい呆気にとられてしまいました。

(ネタバレなので具体的には書きませんが)

後になって思うと、この映画は自然と人間との共生、立場の違う人間同士の共生をテーマにしていたのかな??という気がしなくも無いですが、それにしても釈然としません。

「偶然と想像」の文学的な難解さとはまた違いましたが、私には濱口監督の作品は難しすぎるかもしれません。「ドライブ・マイ・カー」は好きなのですが・・。

ちなみに、この映画は映像がとても綺麗でした。高原の森や湖の静寂さ、突き刺さるようなヒンヤリとした空気を映像から感じて、とても美しいと思いました。

(スコアは付けていません。付けようがないので)
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