「鹿は何処か他の所へ…」と、「汚染は許容範囲」は、同じ視点。自分本位で自分の利しか見えず、上っ面でしか語れない。
首都圏で生まれ育った身として、地方の「なぜそこへ住み続けたいのか」については常々疑問を持っていたのだけれど、この映画に答えを貰った気がした。
こんなに丁寧に暮らしていて、こんなに自然の恩恵を受け続けて共存していれば、そりゃ土地は何よりも大事だと思うわ。
無骨な男・巧のごとく、作品のセリフは全く多くは語らず、この地の偉大さはすべて映像から読み取れる。地から湧き出る神のような作り。
しかし、終盤、本当にビックリしちゃうことが起こるのである(笑)
東京からやってきた高橋は無理解であるなりに、一生懸命理解しようと頑張っていたと思う。
空回りはしていたけれど。
恐らく他意はなく、危険だからああしたのだとは思うけれど……。
(もしかしたら、いつも「わざと」アレを忘れているのだとしたら、ちょっと怖い……)