pa4

人間の境界のpa4のレビュー・感想・評価

人間の境界(2023年製作の映画)
4.5
シビアな映画だった。

日本人が直面することの少ない難民問題。アフリカやアフガン、シリアなどから「ベラルーシは安全」とだまされてやって来た人たちが、ベラルーシとポーランドの国境を挟んで両国の押し付け合いに遭い、本人たちが自覚することなく「武器」(ベラルーシがEUを混乱させる武器)にされている。

映画は難民たちの悲哀、国境警備隊員の葛藤、体を張って難民支援を試みる活動家の奮闘を描く。難民(と遺体)の理不尽極まりない押し付け合いは、結局のところベラルーシやロシアの為政者の作戦の一環だ。なんともやるせない。
pa4

pa4